こんにちは!合同会社BitLaboの楠原です。
生成AIと最新Laravel、そして自動テストを組み合わせた「モダンなWEBシステム開発」のリアルな手順を追うドキュメンタリー連載。
▼ 第2回:データベース設計フェーズをまだ読んでいない方はこちら
前回、5年先・10年先も崩壊しない頑丈な「データベース(土台)」が完成しました。
今回は、いよいよその土台の上に建物(プログラム)をガリガリと建てていく【実装(コーディング)フェーズ】に突入します。
現在のシステム開発の現場では、AIの登場によってプログラミングのスピードが異次元の領域に入っています。BitLaboでも、開発スピードは従来のおよそ「3倍」に跳ね上がっています。
しかし、これは「AIが勝手にシステムを作ってくれている」わけではありません。AIを「最強の副操縦士(コパイロット)」として従えながら、なぜ私がメインの操縦桿を握り続けなければならないのか。そのコーディング現場を実況解説します。
■ AIが得意な「秒速のコピペ作業」はすべて任せる
まず、実装フェーズにおいてAIの真価が発揮されるのは「退屈な定型コード(ボイラープレート)の量産」です。
Laravelで開発を進める際、データベースからデータを取得して画面に表示したり、フォームから送られてきたデータを保存したりといった「基本的なCRUD(登録・参照・更新・削除)処理」や、データの「バリデーション(入力チェック)」などのコードは、どんなシステムでも必ず書く必要があります。
以前であれば、これらを手作業でカタカタとキーボードで打って、タイポ(打ち間違い)がないか確認して……と、多くの時間を費やしていました。
今、この作業はAIにプロンプトを1秒投げるだけで完了します。
Laravelの最新のルーティングの書き方や、クリーンなコントローラーの骨組みを、AIはミリ秒単位で「完璧な文法」で出力してくれます。
この「誰が書いても同じになる基礎的なコード」をAIに丸投げすることで、人間のエンジニアの手作業時間は文字通りゼロに近づきます。
■ AIは「操縦士」ではなく、優秀な「副操縦士(コパイロット)」である
しかし、ここからがプロの腕の見せ所です。
AIが書いたコードをそのまま繋ぎ合わせるだけでは、ビジネスで本当に使える「価値あるシステム」にはなりません。
なぜなら、AIは優秀な「副操縦士(コパイロット)」であって、飛行機の目的地を決める「機長(キャプテン)」にはなれないからです。
私がコーディングの現場で、絶対にAI任せにしない領域は主に以下の3つです。
1. 顧客独自の複雑な「ビジネスロジック」の落とし込み
AIは「一般的なECサイトの決済処理」は書けますが、「自社独自の複雑な割引計算ルール」や「特定の条件下でしか発生しない特殊な承認フロー」など、泥臭い業務ルールをコードに落とし込むのは大の苦手です。
要件定義で引き算した「本当に必要な仕様」を、Laravelの『Serviceクラス』や『Actionクラス』といった適切な場所に、バグが混入しない綺麗なロジックとして配置していくのは、今でも人間の仕事です。
2. 後から誰もがメンテナンスできる「美しい設計(アーキテクチャ)」
AIに頼みすぎると、すべての処理を1つの巨大なファイル(Fat Controller)に詰め込んだ、後から誰も解読できない「スパゲティコード」を作りがちです。
私はLaravelの思想(設計ベストプラクティス)に則り、コードの「可読性」と「保守性」を極限まで高める設計を行います。これによって、納品から数年後に別のエンジニアがコードを見ても、一瞬で構造を理解して安全に機能追加ができるようになります。
3. 「サイレントバグ」を予測した例外処理
AIは「ハッピーパス(すべてが正常に動くルート)」のコードを書くのは得意ですが、「ネットワークが一瞬途切れたらどうするか」「同時に2人のユーザーが決済ボタンを連打したらどうなるか」といった、エッジケース(異常系)の例外処理を見落とします。
こうした「システムが静かに壊れる原因」を先読みし、二重決済防止のロック処理や適切なログ出力コードを仕込んでいくのは、現場経験20年のエンジニアだからこそできる高度な守備力です。
■ だから、BitLaboの開発は「3倍速くて、圧倒的に壊れない」
BitLaboの開発スタイルは、AIに丸投げする「AI依存開発」でも、昔ながらの「完全手打ち開発」でもありません。
操縦桿(コア設計・複雑なビジネスロジック・アーキテクチャ)は、私、楠原が握る。
副操縦士(定型コードの量産・APIの土台構築・リファクタ提案)として、AIのパワーを全開で回す。
このペアプログラミング体制を徹底することで、「信じられないほどの短納期」と、「大手の基幹システム並みに美しいコード設計」を同時に実現しています。
「AIを使って開発費を抑えつつも、中身はちゃんとしたプロ品質のシステムが欲しい」という中小企業の社長さんにとって、これが最もコストパフォーマンスの高い選択肢だと確信しています。
■ 次回予告:品質を「確信」に変える自動テスト
どれだけ綺麗なコードを爆速で書いても、本当にバグがないかを人間が手動でテストしていては時間がかかりますし、見落としも発生します。
そこで次回は、【連載:AI×Laravel開発のリアル・第4回】「テストはAIに任せる」が新常識?バグを極限までゼロにするLaravel自動テストハックをお届けします。
AIを使って「自動テストコード」を爆速で量産し、ボタン1つでシステム全体の安全性を100%検証する、モダン開発の最もエキサイティングなフェーズを解説します。お楽しみに!
「今あるシステムのこの機能、使いにくくて直したいんだけど、早く安くできる?」といったスピード重視の改修相談も承っています。まずはBitLaboのお問い合わせフォームから、いつでも気軽に楠原まで!
